食事とは、私達人間の身体をつくり維持するために必須であることは言うまでもありませんが、それ以外にも仕事や学校のランチタイムや一家団欒のディナータイムなど、日々の暮らしにおける幸福なひと時として人間活動において最も欠かせないもののひとつであると言えるでしょう。
しかし、毎日の営みである食事においても健康リスクは存在しており、中でも誰もがご存知であろう代表的なものが食中毒であると言えるのではないでしょうか?
ニュースなどで飲食店での食中毒事故を目にすることもあるため、食中毒とは飲食店での食事が原因であると思われがちですが、実は日常的に食べているご家庭での食事においても食中毒は発生しているのです。
この記事では、重症化することもあり実はとても怖い中毒症状でもある食中毒について、その予防方法を中心に解説してまいりたいと思います。
食中毒の基礎知識
食中毒を予防するための知識について学ぶ前に、まずはしっかりと食中毒の基礎知識について確認しておきましょう。
食中毒とは
多くの方がご存じのとおり食中毒とは、食べたものが原因となって嘔吐・腹痛・下痢などの急性の胃腸障害をおこす中毒症状のことを指して呼ばれています。
また食中毒とは、「食品に起因する胃腸炎や神経障害などの中毒症の総称」と定義されており、ヒトの身体にとって有害な物質を含む飲食物を経口によって摂取することによって起きる、下痢・嘔吐・発熱などの中毒症状の総称であると言うことができます。
食中毒の分類
食中毒は、原因となった因子や物質によって大きく6つ分類することができます。
【原因となる因子や物質による分類】
- 細菌性食中毒
- ウイルス性食中毒
- 化学性食中毒
- 自然毒食中毒
- 寄生虫性食中毒
- その他の原因による食中毒
※食物アレルギーは食中毒に含まない
代表的な食中毒
キノコ類や野草など、それぞれの旬の季節には自然毒による食中毒も見受けられますが、やはり私達の日常生活において最も身近な食中毒といえば細菌やウイルスによる食中毒であると言えるでしょう。
細菌性・ウイルス性食中毒にはさまざまな原因菌がありますが、2006年度の厚生労働省の調査ではノロウイルス・カンピロバクター・サルモネラ属菌の順に患者数が多く、なんとこの3種が食中毒患者数全体の8割を占めています。
食中毒を予防するには?
ここまで食中毒についての基礎知識を再確認したところで、ここからは食中毒を予防するための知識について学んでまいりたいと思います。
先に述べたとおり、食中毒患者のうちおよそ8割がノロウイルス・カンピロバクター・サルモネラ属菌による細菌性・ウイルス性食中毒であることを考えると、ご家庭における食中毒予防においては的確な除菌が重要なカギとなると言えるでしょう。
さらに、先に挙げた三種の原因菌はヒトからヒトへと二次感染する可能性もあるため、食品の衛生管理のみならず、嘔吐物などが付着した箇所などの除菌も非常に重要となります。
細菌・ウイルスを除菌するためには?
ここまでの解説で、食中毒の原因の大部分を占めている細菌性・ウイルス性食中毒を予防するためには食品や細菌・ウイルスが付着した箇所の的確な除菌が重要なカギとなることがおわかりいただけたかと思います。
ご家庭内での食中毒を予防するために用いる除菌剤としては、インターネットショップやドラッグストアなどで販売されている市販の除菌剤をご利用いただくのが一般的かつお手軽であると言えるでしょう。
市販の除菌剤として普及している除菌成分には、「次亜塩素酸水」「次亜塩素酸ナトリウム」「塩化ベンザルコニウム液」などがあります。
【次亜塩素酸水】
大腸菌やO157、ノロウイルスなど食中毒の原因となる菌やウイルスに対して非常に高い殺菌効果を発揮するばかりではなく、インフルエンザやカビ類にまで非常に優れた消毒効果を発揮することで大変注目を集めています。
さらに次亜塩素酸水は、厚生労働省によって食品添加物として認めらている程の高い安全性があることから、キッチンまわりなど食中毒対策としてしっかり除菌を行いたい場所にも安心して使用することが出来るため、ご家庭での食中毒予防にとって最適な除菌剤であると言えるでしょう。
加えて次亜塩素酸水には高い消臭効果もあるため、ご家庭内においてさまざまな用途で安心して使用できる成分であると言えるでしょう。
【代表的な製品】
※幅広い除菌効果をもつ「次亜塩素酸水」を、ご家庭内のさまざまなシーンで使いやすいスプレーボトルにパッケージした製品です。
キッチンの気になる箇所や食器などにシュシュっと噴霧することで手軽に食中毒予防ができることに加えて、トイレ周りやドアノブなどの菌が気になる箇所や、空間に噴霧することでお部屋の除菌・消臭もできるオススメの製品です。
【次亜塩素酸ナトリウム】
一般的に漂白剤として広く普及している消毒殺菌剤です。
濃度の濃い製品には「まぜるな危険」などの記載があるように、その取扱いには注意が必要となります。
また、哺乳瓶の消毒用や野菜の洗浄などの用途のためにあらかじめ希釈されている製品もありますが、一般的には適切な濃度に希釈し使用する必要があります。
【代表的な製品】
キッチンハイター(花王)
※食器の黒ずみや茶渋などの漂白剤ですが、希釈することでふきんやまな板などキッチン用品の除菌・消臭にも使用できます。
【塩化ベンザルコニウム液】
主にウェットティッシュなどに含まれている消毒殺菌剤です。
手に付着した雑菌も食中毒の原因となる恐れがあるため、塩化ベンザルコニウム液が含まれているウェットティッシュなどでしっかりと手指の消毒をおこなう事で食中毒予防効果を期待することができます。
【代表的な製品】
エリエール 除菌できるアルコールタオル(大王製紙)
※塩化ベンザルコニウム液に加えて高濃度アルコールによってしっかりとした除菌効果が期待できる製品です。ウェットティッシュタイプなので手指に限らず食卓をサッと拭きたいときなどにも便利に使用できます。
<参考>