高い安全性と強力な除菌消臭効果で人気の【次亜塩素酸水】。

人やペットに使っても大丈夫なほど安全という話題も耳にしますが、あいまいな知識で誤用してしまうと危険な事故を招いてしまう恐れがあることをご存知でしょうか?

高い安全性を誇る【次亜塩素酸水】においても、実際に安心して使用するためには正しい知識を持つことが重要であることは言うまでもありません。

そこで今回は、次亜塩素酸水を安全に使用するための基礎知識や、人やペットに安全に使用するための重要なポイントについて解説してまいります。

次亜塩素酸とは

次亜塩素酸の危険性や、人やペットに使う際の注意点について解説するまえに、まずは次亜塩素酸の基礎知識について確認しておきましょう。

【次亜塩素酸】は、酸素原子に水素原子と塩素原子が結合することで出来る物質であり、その化学式は【HCIO】と表されます。

次亜塩素酸は、酸性が強い場合には【塩素ガス(pH3まで)】が多くなり、弱酸性〜中性の場合には【次亜塩素酸(pH4~7)】の成分が多く、弱アルカリ性~アルカリ性では【次亜塩素酸イオン(pH8以上)】が多くなるなど、そのにpH値よって性質が異なってきます。

上記のいずれの成分においても殺菌作用を持っていますが【塩素ガス】には危険な有害性があるため、一般的には【次亜塩素酸】と【次亜塩素酸イオン】のふたつが次亜塩素酸を使用した除菌剤として製品となっています。

【次亜塩素酸水】と【次亜塩素酸ナトリウム水溶液】の違い

次亜塩素酸を用いた除菌剤として一般的に使用されているものには、主に【次亜塩素酸水】と【次亜塩素酸ナトリウム水溶液】の2種類があります。

このふたつは名前が似ていることからしばしば混同されてしまいがちですが、まったく異なる物質となるので使用にあたっては注意が必要です。

誤用による危険を避けるためにも、このふたつの違いをここでしっかりと確認しておきましょう。

 

次亜塩素酸水

次亜塩素酸(HCIO)を水に溶かしたものが【次亜塩素酸水】であり、そのpH値は弱酸性~中性となります。

次亜塩素酸水には、次亜塩素酸ナトリウムの数十倍~数百倍ともいわれるほどの強力な除菌・消臭効果があることに加えて、厚生労働省より食品添加物(殺菌料)として認可されるほどの高い安全性があります。

この強力な除菌・消臭効果と高い安全性によって、公共機関や食品加工の現場をはじめ一般家庭の衛生管理まで幅広いシーンで活用されています。

また、有機物と反応することによって「ただの水」へと分解される性質があり、人体や動物への安全性と共に環境への高い安全性があることもわかっています。

 

次亜塩素酸ナトリウム水溶液

次亜塩素酸ナトリウムを水に溶かしたものが【次亜塩素酸ナトリウム水溶液】であり、その化学式は【NaClO】と表されます。次亜塩素酸水と比較して【次亜塩素酸イオン】の含有量が多くなり、そのpHは強アルカリ性となります。

この次亜塩素酸ナトリウム水溶液は、漂白剤やトイレなどの洗剤として広く一般家庭などでも取り入れられていますが、次亜塩素酸よりも殺菌・消臭効果の弱い次亜塩素酸イオンが多く含まれているため、次亜塩素酸水の殺菌・消臭効果よりも効果が弱くなります。

さらに、強アルカリ性であるという性質によってタンパク質を溶かしてしまうため、人体やペットなどへの危険性があることがわかっています。

さらに次亜塩素酸ナトリウム水溶液には、酸性の液体と混ざることで有毒なガスを発生させるという大変危険な性質がありますので、取り扱いには十分な注意が必要となります。

人やペットに使えるのは【次亜塩素酸水】です!

【次亜塩素酸水】と【次亜塩素酸ナトリウム水溶液】についての上記の比較からもわかるように、【次亜塩素酸ナトリウム水溶液】にはタンパク質へと影響をおよぼす危険性があるため、人やペットには絶対に使用してはいけません。

人やペットへの影響が考慮されるシーンにおいては、適切な塩素濃度に調整された【次亜塩素酸水】を使用しましょう。

製品のラベルなどで【次亜塩素酸水】であることをしっかりと確認し、用途に応じた適切な塩素濃度での使用を心がけることが重要です。

用途に応じた次亜塩素酸水の塩素濃度

次亜塩素酸水の使用にあたっては、用途に応じた最適な塩素濃度での使用を心がけるとよいでしょう。

濃度400ppmと高濃度の次亜塩素酸水は、ノロ・ロタなどのウイルス感染者の吐瀉物や排泄物の処理後の除菌や、風呂場やトイレなどの不衛生になりがちな水回りの除菌へと使用するとよいでしょう。

濃度200ppmと比較的に高濃度な次亜塩素酸水は、包丁・まな板・ふきんなどのキッチンツールやシンク・三角コーナーなどのキッチンの水回り、ゴミ箱やエアコンのフィルターなど、家庭内において雑菌の繁殖が心配な箇所の除菌や消臭に役立ちます。

濃度100ppmの次亜塩素酸水は、トイレ・カーテン・寝具・下駄箱・車内・室内など、生活シーンにおいてイヤなニオイが気になる箇所の消臭に役立ちます。ニオイが気になる箇所に直接または空間へ噴霧することでその高い消臭効果が発揮されます。

人やペットに使っても大丈夫な濃度は「50ppm」程度

人やペットへの影響が考慮されるシーンにおいては、さらに濃度の薄い50ppmで使用しましょう。

この濃度の次亜塩素酸水では、手洗いやうがい・ベビー用品やほ乳瓶の除菌・ペット用品などにも安心して使用することができます。 さらに、空間に噴霧することで室内全体の除菌・消臭をおこなうことができます。

かならず製品の説明をよく確認し、適切な濃度での使用を心がけましょう。

ご家庭で便利に使える次亜塩素酸水の製品タイプ

次亜塩素酸水には、濃度や用途に加えてパッケージ形状などもさまざまな製品があります。

大容量の詰め替え用の製品などもありますが、ご家庭内で手軽に噴霧するためにはスプレーボトルタイプのものがおすすめです。

また、製品によって塩素濃度がことなりますので、濃度が濃い場合には製品の説明にしたがって適切な濃度へと希釈して使用するよう心がけましょう。

 

<参考>

・新時代科学株式会社

次亜塩素酸(HClO)の化学的特性と、コレスゴの除菌・消臭メカニズム

・Exclothes

次亜塩素酸とは?消毒の効果と化学的な殺菌メカニズムについて

・備える.jp

次亜塩素酸水を使う際の目安濃度・適切なppmについて